当院の取り組み

当院の取り組み | 平成19年~平成23年

第6回 日本禁煙科学会 学術総会in沖縄 に参加し発表を終えて

医療法人松城会 隼人温泉病院 循環器科

当院の禁煙外来治療は、ニコチン依存症の保険診療がスタートした平成18年から取り組んで今日まで至っていますが、その成果をはじめて全国学会で披露する機会を得たので、ご報告致します。
学術総会は平成23年11月25日〜27日まで沖縄県医師会館および沖縄県小児保健センター、沖縄県薬剤師会館にて開催されました。特別講演は、聖路加国際病院理事長の日野原重明先生など行われ、全国から禁煙に携わる医師、看護師、薬剤師などが集まり活発な討論が繰り広げられました。私の発表は、11月27日(日)の午前9時から の一般演題の治療(1)のセッションで三番目に発表してきました。発表の中身は、「当院では、平成18年6月に禁煙外来を開設し、五年が経過しました。
禁煙外来を受診される方の数は開設当初に比べますと、一、二年は減少傾向でしたが(他施設も開設が相次いだ事もあって)、昨年のタバコ値上がりに伴いこの数ヶ月間漸増しています。平成18年6月から平成21年5月まで受診された、禁煙治療希望の患者様の数はのべ190名を超え、禁煙達成者も102名となりました。禁煙の達成率は 53.1%でした。そこで我々は禁煙に成功された方、禁煙不成功の方にも、葉書で治療終了後の経過を確認するためにアンケート調査を行いましたが、平成22年の回収率は38%、平成22年の回収率は27.6%と低迷しています。禁煙成功者102名のうち、回収された方の結果では、禁煙継続している確立は85%以上を維持していました。禁煙 達成後困ったこととしては、体重増加などがあげられましたが、概ね禁煙して良かったとの反応でした。再度喫煙したいかの設問には全てがいいえで、禁煙継続できなかった方の中には、いろいろ悩んだ経緯があり、前回禁煙治療がパッチ治療で失敗した方の中には、チャンピックスによる新たな禁煙治療法への期待をしている声も拾えましたので、今後は再度繰り返し禁煙治療を勧めてみたいと感じました。禁煙成功された方は、更に健康増進に邁進され、なかなか禁煙実現出来ない方にも、再度チャレンジされるようどのような取り組みが必要か、再検討中であるスタッフ間で相談しています。チャンピックス(のみ薬)による治療により、かなりの確率で禁煙成功者が増えていることをアピールしながら、今後も禁煙治療を行った方々のフォローを継続して行きたいとまとめました。」
発表内容に対しての質問は、特にフロアーからはなかったのですが、座長からコメントとして卒煙記念日として、卒煙証書を渡すだけでなく、その日にスタッフ、主治医と記念撮影をしてその写真をお渡しする試みに支持するとのお言葉を頂きました。
5年かけて地道にこの取り組みが少しずつ実を結んできていると実感することでした。(文責:市成浩太郎)

第一回九州・鹿児島ICD患者家族の勉強会、交流会を終えて

医療法人松城会 隼人温泉病院 循環器科 市成浩太郎

猛暑の中、7 月17 日(日)に鹿児島で初めてのICD 植え込み患者の会を開催しました。
この患者の会は、ICD 患者様方が必死に作り上げた会で、理事長の藤田様をはじめ数多くの方のご尽力で、NPO 法人にまで立ち上げられ、全国各地でその輪を広げ、滲透しつつあります。
縁ありまして、昨年の秋に福岡でのこのICDの会にはじめて参加させて頂き、藤田理事長様から、是非鹿児島でこのようなICD 患者の会を開催したいとお話しがあり、今回第一回目となる会を開催するに至りました。
数十名の患者様の参加ではありましたが、無事に開催できましたのは、役員理事の方々のしっかりした運営に支えられ、鹿児島大学大学院循環器・呼吸器・代謝内科学教室の鄭教授のご協力により、同教室の市來仁志先生にご講演賜り、勉強会としての形となりました。
また、日本メドトロニック社の山内様には、会場の設定の時点から、ご相談に乗って頂き、当日も裏方としてご支援頂きました。本当に有難うございました。

今回は第1 回目ということもあり全く手探りの会となりましたが、プログラムは以下です。

理事長ご挨拶
・講演1「私が体験したICD植込みまでの経過」
 講師 隼人温泉病院 循環器科 市成浩太郎 先生
・講演2「CRT-D治療について」
 講師 鹿児島大学病院 心臓血管内科 市來仁志先生
・患者と家族の交流会.相談会


まず、藤田理事長様から今回の開会にあたり、この会の趣旨説明から、どのような組織団体かの解説を頂き、この鹿児島での開催に至った経緯を懇切丁寧にお話し頂きました。
藤田理事長様の奥様が、鹿児島の川内ご出身でこれも一つのご縁と有り難いお話しも頂きましたので今後も第1回に止まらず、継続していけるきっかけにもなったかと思います。

続きまして不肖私(市成)が、自分自身に起こりました一昨年の心肺停止から精査入院、ICD 植え込みまでの事を体験談としてお話しさせて頂きました。医師になりまして25 年が経過しておりましたが、循環器科の専門医として、それも不整脈の専門家としてアブレーション治療やICD 植え込み術に取り組んでいたその本人が、立場逆転でその治療される側になり、その時の悩みや思いを全てお話しさせて頂きました。くしくも、8 年前私が九州循環器病センター(現 鹿児島医療センター)在職中、ICD 植え込みに立ち会った患者様お二人にも、今回8 年ぶりにこの会に参加いただき、再会を果たし、その時の主治医の思い悩みもお話しさせて頂きました。

その後には、私の同教室の後輩の市來仁志先生にCRT-D 治療についてお話し頂きました。
市來先生は、私が鹿児島大学病院在職中に指導医として市來先生入局時に初期研修において指導すべき立場でしたが、その際に私自身が厳しい指導をしていたのか(よく憶えていませんが・・・)「往復ビンタ」をキーワードに用いて、心機能低下時にいかにCRT-D 治療により、両室ペーシングによる治療が心機能の改善に有益かをわかりやすく解説して頂きました。

講演二題のあとには、フロアの患者様方からいろいろのご質問を頂きました。
私が、外来でフォローしている患者様からは、運転免許証にまつわる手続きの事で困ったことなどお話し頂きました。その上で、温泉サウナ浴は問題ないかについて質問があり、市來先生から(質問のあった方は市來先生が主治医であった方でよく状況を把握した上で)、その心臓疾患の病状によってはサウナ浴は心不全治療として有効な場合もあるが、発汗が多すぎたりして悪くなるので主治医によく相談すべきであるとお答え頂きました。
また、ICD 植え込んで数ヶ月経過した方で、植え込んだ左上肢の上腕部に違和感があり、リードの問題があるのではとの質問があり、私からは主治医との相談でどうしてもリードの不具合と思ったら、リードのトラブルを解決している九州であれば小倉記念病院での対応を主治医に打ち明けてもとお答えしました。
また、鹿児島市内で心肺停止になり、これからICD 植え込みをすすめられている方、30 台男性(ご家族お子様やご両親も参加)から、これから植え込み術を受けるにあたっての準備、心構えを質問されました。会場全員がその方にいろいろな立場から、自分の体験を元に様々なアドバイスをして頂き、質問者やそのご家族も、これで安心してICD 植え込み術を受けられるとお話しされ、安心して帰られました。
その他、後日私のメールに、当日参加して途中で用事があり退席された鹿児島市の「よかセンター鹿児島」の南和宏様からも、「ご招待いただきましてありがとうございました。とても勉強になりました。AEDや胸骨圧迫の研修は、より一層強化すべきだと改めて考えさせられました。」とのコメントも頂きました。

以上のような事が今回第一回目の九州・鹿児島ICD の患者の会において執り行われました。
準備不足で至らないことも多々あったかと思いますが、まずは参加して頂いた方々に感謝しつつ、また年に1回はこのような機会を設けても良いのではないかと思う次第でした。
理事スタッフの皆様、本当にご苦労さまでした。
以上ご報告申し上げます。
来年(平成24 年は9 月頃)も鹿児島市で、この患者の会を開催する予定です。
ご関心のある方は、私(市成)までご連絡下さい。

平成23 年 秋(文責 市成浩太郎)

医療法人松城会 隼人温泉病院 循環器科 市成浩太郎
http://hayato-spa.hospi.jp/
E-mail:ichinari@tb4.so-net.ne.jp