グループホームゆうゆう

隼人温泉病院
平成24年12月1日 発信

秋のゆうゆう恒例『バスハイク』は、10月30日に定番の高千穂牧場へと出かけました。 高千穂牧場は何といってもホームから30分で行ける近場の行楽地で、道中の車窓から紅 葉が見られるのも人気の理由です。あいにく朝から曇り空の少し肌寒い天気で、紅葉も まだ色づき始めたばかり。それでも里山に広がる刈田や秋風にそよぐススキを車窓から 見ながら、30分のプチドライブです。途中、霧島神宮に参拝して全員の無病息災を祈願 しました。
 牧場に到着すると目の前には広大な牧草地で草を食む乳牛と雄大な高千穂峰が出迎え てくれました。昨年2月の新燃岳噴火で山肌は灰に覆われていましたが、以前と変わら ない穏やかな風景でした。牧場を散策したあとは、テーブルベンチで手作りの煮しめや 唐揚げ、ちらし寿司とおにぎりに舌鼓を打って、食欲の秋を満喫しました。そして、最 後に全員で高千穂峰を背景に思い出の記念写真を撮って帰路に着きました。
■ 母への感謝
身体があまり丈夫でなかった父の分まで気丈に働いてきた母。三人の子育てを しながら、日雇いの仕事や田んぼに畑にと寝る間も惜しんで働いていた姿がよみ がえります。世話好きな母は目を細めながら、甲斐甲斐しく孫の世話もしてくれ ました。根っからの働き者で、晩年の自由にならない身体を嘆き、「田んぼの草 取りがしたい」と、母らしい望みを語っておりました。普通の人が嫌がるであろ う草取りも自らやりたがる程で、年がら年中働いてきた母の生きざまに心うたれ ます。「ばあさん、あの世を自由になった翼で思う存分飛び回り、好きなことし ていいんだよ」と、新たな旅立ちが母にとって素敵な安らぎの世界であることを 祈ります。
 先に待つ父とこれからも家族を見守ってくれると信じ、秋の空高く両手を合わ せ、見送ります。合掌
母親の突然の訃報を受けて、新潟に帰郷した職員から届いた会葬礼状。母との最後の 別れ…そこには、母の背中を見て育った子供らの母への感謝の気持ちが思い出とともに 切々と綴られていました。心からご冥福をお祈り申し上げます。

■ ハロウィン
10月29日に当法人が運営する託児所「クレヨン」の幼児9名と保育 士5名が『ハロウィン』の魔法使いに扮して入居者と交流しました。
 入居者と職員にご挨拶したあと 「アンパンマン体操」や「むすんで ひらいて♪」「おもちゃのチャチャチャ♪」の歌を披露してくれまし た。ご褒美に入居者全員からクッキーをプレゼントされると、みん な大喜び! 入居者も可愛い魔法使いの魔法にかかって癒されました。
ハロウィンとは、ヨーロッパを起源とする「万聖節」に由来する収穫祭が始まりで、毎年 10月31日の夜に行われ、19世紀後半以降にアメリカの大衆文化として広まりました。
 目鼻と口をくりぬいたカボチャをロウソクの光で浮かび上がらせた灯籠を飾って悪霊を 追い払う風習は、お盆の迎え火や送り火に近いものがあります。
 農民が収穫祭の食材を歩いて集めたことから、いつしか子供たちが仮装して近所の家々 を回ってお菓子をもらうようになったといわれています。


富隈地区で認知症高齢者見守りネットワーク協議会主催の徘徊模擬訓練『どけ行ったろ徊(かい)?』が開催され、霧島市地域密着型サービス事業者連合会、霧島警察署、霧島 市消防局、霧島市役所、隼人地区民生委員児童委員連絡協議会、隼人地区長寿会、霧島 市社会福祉協議会、霧島市地域包括支援センター、医療福祉関係者ならびに富隈地区自 治会住民の皆さん、総勢265名が参加して行われました。なお、当ホームから安全誘導係 として亀山清乃さん(2号館)、取材を兼ねた写真記録係として松田紀子(管理事務)・村 岡宏章(管理者)が参加しました。
 徘徊模擬訓練とは、道に迷って自宅に帰れずに困っている認知症高齢者の発見、声か け、保護などの体験を通して、それぞれの役割を理解したり、認知症高齢者への接し方 を学び、警察や消防、家族に通報・連絡して事故を未然に防ぐことを目的に、地域全体 で見守る体制づくり(徘徊SOSネットワーク)と地域住民一人ひとりが認知症に関心を もっていただき、適切な対応と連携を図るための訓練です。
 当日は朝からあいにくの雨模様で、会場の富隈地区公民館でのロールプレイングによ る徘徊模擬訓練に変更しましたが、開会式直前に雨が上がったため、急遽訓練区域を縮 小しての開催となりました。認知症高齢者に扮した高齢者福祉施設の職員10人が富隈公 民館周辺やショッピングストアー(山形屋ショッピングプラザ)を徘徊し、参加者が「何 かお困りですか?」「大丈夫ですか?」「どこに行かれますか?」「家はどこですか?」など の声をかけたり、付き添って道案内をしましたが、声をかけた内容と違った返事に困惑 する参加者や取り囲まれて戸惑う徘徊者など、お互いに焦って四苦八苦する場面が見受 けられました。徘徊模擬訓練終了後、会場の富隈地区公民館で「認知症の方々と共生で きる町づくりに向けて」と題して、講師の野田隆峰先生(仁心会松下病院:精神科医)に よる公開講座が開かれ、認知症への理解を深めていただきました。
 こうして徘徊模擬訓練は事故もなく無事に終了しましたが、訓練はあくまで認知症の 人の言動や特徴から対応法を学び、行方不明になった場合の早期発見と保護を目的とす る捜索前の基本的な声かけ訓練であり、実際には認知症なのか?徘徊しているのか?情報(名前や住所、服装など)がない場合、それを見極めるのはきわめて難しいのが現状で す。今後は、行方不明者を捜すための地域ネットワークづくりと、それを活用した通報 ~連絡~捜索~発見・保護までの情報伝達の流れを訓練することも重要です。具体的に は、地域住民や既存のネットワークで早く確実に情報を伝えてSOSネットワークの実 効性を高め、認知症サポーター養成講座を活かした 声かけ訓練を継続しながら見守り、支える地域住民 の意識を高めていくことです。
 徘徊模擬訓練は、今後も霧島市内全域で随時開催 される予定ですが、認知症になっても安心して暮ら せる町づくりを目指して、これからも地域住民の皆 様のご理解とご協力をお願い致します。


■ ゆうゆう写真館「紅葉」
秋を彩る紅葉は、春の桜とともに古来から日本の美を象徴する代名詞として、それを 愛でることで心や暮らしに癒しと潤いをもたらしてきた。また、四季の移ろいに葉の色 の変化や花の咲き散る様を自分の人生や暮らし、 想いと重ね合わせ、わびさびの美意識に通じる 繊細な感性を育んできたのは、四季がもたらし た日本人の本能であり、文化でもある。
 紅葉という自然が織りなす芸術に価値を見出 し、季節の移ろいを味わうのも人生の楽しみ方 のひとつであり、これから訪れる寒い冬を前に 温もりを感じる赤や黄色で、気持ちだけでも温 かくしておきたい。 写真と文:村岡宏章


【編集後記】
介護職員が運転するクルマが横断歩道を渡っていたお年寄りをはねて死亡させたり、 通所介護の送迎車が居眠り運転で利用者を死傷させるなど、相次ぐ高齢者福祉関連の事 故に心が痛む。お年寄りを守る立場にあるはずが、一瞬の不注意で尊い命を奪う行為に 憤りを感じると同時に、他人事ではないことを戒めたい。